遅い夕食後すぐに就寝すると乳がんや前立腺癌になるリスクが高まる(スペイン)

現代生活は睡眠や食事時間の異常を起こしやすいものです。この研究はスペインのバルセロナ世界保健機関など28の医学医療研究機関が協力して、その不健康に及ぼす影響を実験的に調べたものです。

乳がんや前立腺がんのリスクが低い早期晩餐

研究の背景:
著者らは食事を取る時間が生活様式と時間様式として乳がんや前立腺がんの発生に関連しているのか、朝と夜の活動と特徴的に関連があるのかを検討した。

研究グループは2008~2013年の間、スペインで人口ベースのケースコントロール研究を行った(*ある疾患をもつ患者群とそれと比較する対照群に分けて,疾患の特徴や疾患の起こる可能性がある要因にさらされているかどうか,また背景因子の違いなどを比較し,関連を確認するための研究方法です)

研究方法:
この調査研究では、621例の前立腺がん症例、1205例の乳がん患者に対して、それまで夜勤勤務歴のない872人の男性と1,321人の女性の一般対照者を比較して解析した。

被験者は食事、睡眠と、朝型人間か夜型人間かを決める概日リズムの型そして食事の回数についてがインタビューにより記録された。検討項目は世界癌基金や/アメリカ癌研究協会のの勧めに沿ってなされた。

結果:
夕食の直後に眠っている被験者と比較して、夕食の2時間以上あとに就寝している人々は乳がんや前立腺がんの発生が20%低かった。

類似の予防効果は、午後10時以後に夕食をとる人に比較して午後9時前に夕食をとっている被験者でガン発症が低いことが観察された。

夕食から睡眠までの間隔がより長い人の効果は、癌の予防勧告や朝型人間のがん予防効果とも一致していた。

結論と意義:
一日の食事パターン特に、早めの夕食、一日最後に摂る食事と睡眠までの間隔は発がんリスクの低減に関連していることを示したはじめての研究です。そして、この研究は食事と癌の研究において食事の時間などを評価することの重要性を強調します。

○原著論文の全文が読み出せます。
Int J Cancer. 2018 Jul 17. doi: 10.1002/ijc.31649. [Epub ahead of print]
Effect of mistimed eating patterns on breast and prostate cancer risk (MCC-Spain Study). Kogevinas Mら。

「夜食 イラスト」の画像検索結果

参考資料:
部位別のがん死亡率(1年間に人口10万人あたり何人死亡するか)
2016年のがんの死亡率(粗死亡率)は男性361.1、女性238.8(人口10万人あたり)。
多くの部位、特に、口腔・咽頭、食道、胃、肝臓、喉頭、肺、膀胱で男性が女性より死亡率が高い。

部位別がん死亡率(2016年) 男性部位別がん死亡率(2016年) 女性

元データ:人口動態統計によるがん死亡データ(エクセルのrateシートを参照)

最新癌統計も見て生活を見直しましょう。