このページでは皆様方から、アカデミストのクラウドファンディングを通じて研究資金を寄付していただいた研究プロジェクトについて進捗の状況をご報告させていただきます。

研究の性格上発表まで成果の概要や詳しい実験法については秘密にしなければ研究の新規性が保てないので、詳しい内容については書くことができないことを予めお断りさせていただきます。また、共同研究者以外の方からのご質問にも答えられないことをご了承ください。

2019/8月までに完了していることは以下のとおりです。

1.生菌の陽性検出が予想される輸入チーズの購入(検出系のチェックのための陽性対照の準備)
2.DNA抽出用のキレックスおよびガラスビーズを購入。
3.  各社粉ミルクサンプルの購入

2019/7月までに完了していることは以下のとおりです。

1.  ヨーネ菌DNAのPCR検出用プライマー(オリゴDNA)を新たに作成発注しました。
2.  ヨーネ菌の検出用の陽性対照用のヨーネ菌として以前使用していたリンダ株(生菌)の使用が困難となった(検疫所からBSL2の認証がもらえないため)ことから独自のヨーネ菌株を探索中です。
ヨーネ菌を多く含むことがわかっている輸入乳製品を5種類購入して、DNAの検出並びに、磁気ビーズでの精製とファージを使用した生菌検出技術の予備試験を行う準備ができました。

2019/5月までに完了していることは以下のとおりです。

1.研究室の整備状況:幕張国際研修センターの東都医療大学幕張キャンパスの実験室をほぼ片付けて、使用可能な機械や試薬類のつくば市の研究施設への移動を完了しました。無菌施設の工事も完了に近くなっています。

2. 遺伝子検査実験機器類の整備状況:定量PCR装置、磁気分離用の機械器具類の作動を確認しました。遺伝子増幅に必要なオリゴDNAを新規発注しました。

3.  ヨーネ菌の濃縮精製に必要なキャプチャー用のペプチド2種の合成を依頼して納品されました。

4.  ヨーネ菌の磁気分離用の特殊な磁気ビーズを米国サンディエゴのメーカから直接購入しました。

5.  実験に必要なバッファーなどの試薬の確認もしくは新規購入をしました。

6.  ヨーネ菌の検出に必要な抗酸菌ファージとファージ増殖用の抗酸菌を分与してもらいました。これから培養。

*検出対象の粉ミルクのサンプルについては一部、研究協力者からの送付を受けておりますが、市販のパッケージを順次購入して参ります。
今後の進捗もこちらにご報告させていただきます。

*上記3と4の試薬購入でクラウドファンディングで寄付いただいた予算の約半分を支出しました。ペプチド合成が高価です。

クラウドファンディングによる研究計画の概要

時期計画
2018年12月5日~2019年2月14日クラウドファンディング挑戦
2019年2月14日〜2019年9月(研究費振り込みは4月2日)研究実施(実験系の予備試験、試薬購入、試験サンプルの収集)
2019年9月〜2020年3月実験実施(実際のサンプルを用いたDNA検査、培養実験とデーター解析を実施)
2020年秋研究結果発表(予定)