どうしてルー・ゲーリックはルーゲリック病(ALS)に罹ったのだろうか?

ルー・ゲーリック病は運動ニューロン疾患である筋萎縮性側索硬化症(ALS:amyotrophic lateral sclerosis)の原因は現在も不明です。

病気の原因(病理発生機構)の究明のためには様々な道筋があります。患者さんの遺伝子の解析が主流ですが、発生傾向や条件から原因を探る疫学的な研究も心の原因究明につながるものです。

この論文ではALSに罹患しやすいスポーツ選手とヨーネ菌の関連を示唆する仮説を提案した論文です。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)や運動ニューロン疾患の原因として疑われている感染性原因としてHIV-1やブルセラ属菌、シアノバクテリア(藍色細菌)と住血吸虫属の種があげられている。

ラグビー、フットボール、サッカー選手などアマチュアやプロのアウトドア・スポーツ選手におけるALSの発生の増加率と発生傾向を見ると、それらの選手は草やホコリそして塵とともに存在する微生物の存在するコートの上でプレイすることから、これらが病原体を選手に暴露させる原因担っていることを示唆する。

人獣共通感染病原体ではないかと疑われているヨーネ菌はヨーネ病が長期間存在している国々の汚染農場の牛や緬山羊の糞便中に排菌されて堆肥を介して土壌中に広範囲に分布している。

他の人獣共通伝染病のように病原体に汚染された草、ホコリやチリは口や花の粘膜からエアロゾルとして、さらに外傷などから体何に感染しうる。

アウトドア・スポーツ選手はこういった経路でヨーネ菌にも感染している可能性がある。

「Lou Gehrig free photo」の画像検索結果ルー・ゲーリック選手
https://en.wikipedia.org/wiki/Lou_Gehrig

CMRIのコメント

この仮設はかなり大胆なものですが、欧米のひどいヨーネ病の蔓延と想定される土壌の汚染を考えると、検討の価値があるかもしれない。

確かにアメリカンフットボールの選手でALSを発症した方は多いようです。https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_NFL_Players_with_ALS

しかし、科学者や小説家その保いろいろな職種の患者さんもALSに罹っています、

How did Lou Gehrig get Lou Gehrig’s disease? Mycobacterium avium subspecies paratuberculosis in manure, soil, dirt, dust and grass and amyotrophic lateral sclerosis (motor neurone disease) clusters in football, rugby and soccer players. Med Hypotheses. 2018 Oct;119:1-5. doi: 10.1016/j.mehy.2018.07.009. Epub 2018 Jul 12.

ブルセラ属菌
シアノバクテリア(藍色細菌)

関連記事>こちらもぜひお読みください。
アメフトはALSリスクでもある
ただの医者じゃないブログより
https://square.umin.ac.jp/massie-tmd/nfl_als.html
要約紹介をしてくださっています。
Association Between Playing American Football in the National Football League and Long-term Mortality. JAMA. Published online February 1, 2018

Muscular Movement and Control より引用
http://droualb.faculty.mjc.edu/Lecture%20Notes/Unit%203/chapter_9_muscle_movement%20with%20figures.htm