ヨーネ菌がクローン病の原因となる証明のためには（アメリカ）

米国ヒューストンのBaylor College of MedicineのMcNees博士らはヨーネ菌とクローン病の因果関係論議を促進する論文を発表しました。
クローン病は、原因不明の慢性炎症性腸疾患であり、約140万人の北米の人々に影響を及ぼしている。クローン病とヨーネ病に類似点があるため、この反芻動物に慢性腸炎はを起こすヨーネ菌は長い間クローン病の潜在的原因であると思われてきました。

ヨーネ菌は動物宿主の外部では複製することができない絶対的な細胞内病原体です。ヨーネ菌は乳牛にひろく蔓延しており、環境抵抗性や低温殺菌や塩素処理に対する耐性があるために、人間は食物や水へのコンタミネーションを介して暴露されます。ヨーネ菌がクローン病の患者の50〜100％の末梢単核細胞から培養することができ、健康な個体からの頻度は低いという論文があります。しかし、ヨーネ菌がクローン病を起こしているという直接的な因果関係の証明はなされていない。

この論文ではヨーネ菌に関する現在のデータについてこれをクローン病の潜在的な原因という観点から議論し、この仮説をしっかりと証明したり反証するためにどのようなデータが必要かを概説しています。

Expert Rev Gastroenterol Hepatol. 2015;9(12):1523-34. doi: 10.1586/17474124.2015.1093931. Epub 2015 Oct 16.
Mycobacterium paratuberculosis as a cause of Crohn’s disease.

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