ヨーネ菌はヒト由来培養マクロファージに免疫修飾する(ソウル大学)
2015年にソウル大学獣医学部の伝染病学教室からヨーネ菌が人のマクロファージに感染するとその細胞の機能・免疫機能に影響を与えることを以下のように報告しています。ヨーネ菌感染と人の病気の関連は韓国においても関心を持ち研究がされています。
ヨーネ菌(ヨーネ菌)はヨーネ病の原因因子である。そして、それには酪農業界に相当な経済的損失を与えているばかりか、ヒトのクローン病(CD)と関連する可能性があります。ヨーネ菌が市販の低温殺菌牛乳サンプルから検出されてから、乳を経た伝播が重要だと考えられます。
人のクローン病の原因論において関与する可能性があるにもかかわらず、ヨーネ菌とヒト細胞の間の相互作用を検討した研究は限られたものです。
本研究において、我々はこれまでのマウスでなされたヨーネ菌感染モデルをもとにして遺伝子発現、転写プロフィールの解析に応用した。
ヨーネ菌自然感染牛における転写プロフィール*を参考に21の遺伝子を起こりうる宿主免疫応答と想定して選び、ヒトの単核細胞から派生したマクロファージTHP-1細胞にインビトロでヨーネ菌を感染させて免疫的な変動を調べた。
ヨーネ菌に汚染したTHP-1細胞は免疫応答関連の遺伝子CD14、S100A8、S100A9、LTF、HPとCHCIL3の発現が高まり、Th1リンパ球を役割分担に応じて分化させる因子であるCCL4、CCL5、CXCL9とCXCL10も活性化し、細胞の代謝に関連するELANE、IGF1、TCF7L2、MPOなどの遺伝子発現は抑制制御された。それ以外にGADD45a、GPNMB、HMOX1、IFNG、NQO1などの遺伝子発現の変化は有意ではなかったことを報告した。
CMRI解説
*転写プロフィールとは細胞に刺激が加わった場合に細胞の持つ遺伝子DNAが動き、RNAそしてタンパク質合成へと細胞機能の発現が起こる有様を明らかにしたものです。