ヨーネ病の病理発生と防疫について(日本, 1989)

ヨーネ病と人の自己免疫疾患の研究の灯火を絶やさないように、一般社団法人比較医学研究所を設立して奮闘している、百溪(代表理事)が、1989年に日本獣医師会雑誌に投稿した文献が公開されているので、ご紹介します。

この論文は百溪が北海道大学獣医学部から博士号を受領した時にその研究の概要をまとめたものです。北大獣医学部の藤本胖教授がこの研究を高く評価してくださいました。当時のヨーネ病病理発生機序の最先端を自負していましたが、現在でもまだまだ不明なところが残されている複雑な疾病です。

北大獣医学部の獣医病理学教室はウサギのタール癌の研究で知られる市川厚一博士により設置されました。「比較病理学」の教室名は、「獣医病理学は基礎医学にも貢献する学問領域である」との市川博士の持論から命名されたものです。比較医学研究所CMRIはその趣旨に基づいて法人名として提案されたものです。

ヨーネ病は家畜法定伝染病に指定されているために、ヨーネ菌の培養や管理が厳格で、動物衛生研究所以外では比較医学研究所の百溪が東都医療大学から借りている海浜幕張の研究室のBSL-2実験室以外でヨーネ病診断キットを製造販売している企業以外ではほとんど取り扱われていません。もっといろいろなところで研究を進めてほしいと思っています。
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この頃にはヨーネ病に加えて牛の海綿状脳症(BSE狂牛病)の研究もしておりました。
関心ある方は共著で書いた総説を共著で書いているのでお読みください。